注連縄プログラム


畑作業であむあむふぁーむへ行った9月のある日のこと。
注連縄づくりの職人でもある、協力サポーターの農家さんが
製作中の注連縄を見せてくださいました。

興味があるようで近くで見ていたFくんに、
「やってみる?」と職人さん。

「やってみます」

彼と職人さんのやり取りから注連縄づくりの
お手伝いが始まりました。


彼の担当する仕事は注連縄のひげ切です。

とても根気のいる作業ですが、時々背筋を伸ばしながら
何日も何日も注連縄に向き合う姿は
まるで職人さんのようでした。

利用の回数、表情、目の輝き、発語、やる気、
仲間との会話、苦手だと思っていたことへの意欲…
「頑張りたい」という気持ちに「頑張れる機会」が
あることで、彼の自己肯定感は少しずつアップしていきました。

しかし作業の中で、自分がしている仕事がどういうものになるのか分からない、
とも話していたFくん。

そこで、本日は注連縄が納品された多可町の青玉神社へ
社会見学です。


注連縄を見せてあげたい、という師匠と
自分の関わったものが見てみたい、という
Fくんの願いがやっと叶いました。

時間をかけた作業を形として見ることができ
「まさか、こんなところにあるなんて…」と
嬉しそうな表情で注連縄を眺めていました。


MUSTがWANTに…

「〇〇しないといけないんです」
「〇〇しておかないと〇〇に怒られるから」
「〇〇しないといけないので、〇〇できません」

が、

「〇〇したいです」に変わり始めました。
mustがwantに変わり始めたのです。
「お弁当を作りたい」
願いを叶えることになりました。


メニューを考えて、段取りをして、買い物に行って、
作って、詰めて、片づけて…

「大変でした~」

はにかみながら笑顔が印象的でした。
少しずつ笑顔の時間が増えますように…

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